Remix OS for PC をVirtualBoxにインストールしてGRUBから”Resident mode”で起動する方法(ついでにPuppyLinuxとデュアルブートする)

公開日:  最終更新日:2016/04/01

【2016年4月1日追記】
Beta版になったので追加記事書きました ↓

以下はAlpha版の時の記事ですのでご参考までにm(__)m

 
 


 
 

前回の話の続きです。

前回:Remix OS for PC を内蔵HDDにインストールしてGRUB2からデュアル(マルチ)ブートする方法 Windowsや他Linuxとも共存可能!

PCに直接インストールする前に仮想PCで一度試したいよねってことで・・・

前回の記事を参考に「Remix OS for PC」のインストールイメージファイル(ISO)をダウンロードして、7-zipなどで解凍・展開しておいて下さい。また、VirtualBox(以下VB)内で扱うためUSBメモリなどに移しておくと作業が楽になります。

ダウンロード:圧縮・解凍ソフト 7-Zip

 
 

準備:VirtualBoxでRemixOS用の仮想マシンを作る

RemixOS_VirtualBox_仮想マシンの設定01
今回はこの様に作成しました。

仮想マシン名は適当に自分が分かりやすい名前で。今回は「Remix OS 2.0 [Alpha]」としました。

オペレーティングシステムは”Other Linux(64-bit)”で。公式サイト(What’s Remix OS for PC? Remix OS for PC is built on the Android-x86 – Jide Technology)のシステム要件に則っています。

ストレージは8GBとしました。前回の記事で起動中のRemixOSの内蔵ストレージは3.9GBで固定されていると分かっているのでコレで十分です。

ホストPCのスペックにも依りますが、CPUはデュアルコア1GHz以上、メモリは2GB以上、ビデオメモリも64MB程度は割り当てた方が良さそうです(体感上)。

光学ドライブを一つ用意しておきましょう(後述)。

 
 

一番簡単な方法(ただし”Guest mode”起動に限る)

RemixOS_VirtualBox_光学ドライブにイメージファイルを割り当て
先ほど作成した仮想マシンの光学ドライブに、RemixOSのインストールイメージファイル(iso)を割り当てて起動します。

 

Remix-OS-for-PC_boot-menu01
ブートメニューが表示されます。データ保存可能な「Resident mode」と保存不可の「Guest mode」があります。[↑↓]キーで選択して[Enter]で起動できます。

・・・が、ここで「Resident mode」を選択した場合、いつまで経ってもロゴ(RemixOS)から先に進みません。

ブート時にデータ保存領域を調べているらしき記述が見えるのですが「failed」と表示されていましたのでコレが原因かも。

 

RemixOS_VirtualBox_GuestMode_Home01
Guest Mode」で起動 → 言語の選択(English) → [Next] → User Agreement → [Next]
と進むとホーム画面になります(上画像)。

画面左上に「Guest Mode」と表示されています。画面中央付近に「テキスト入力時に出てくるチカチカ」が見えたり、下のタスクバーが緑色になったりしていますが、VB上だとこうなるようです(筆者の環境だけか?)。

操作自体はできますので雰囲気は掴めると思いますが、いかんせんデフォルトのアプリが少ないので試せるコトは少ないです。ブラウザがあるのでどこかからAPKファイルを持ってくればインストールすることはできます(設定から「提供元不明のアプリ」のチェックが必要)。前回の様に「Google Playストア」をインストールすることはできません。

 
 

ライブ起動のLinuxからインストール用のパーティションを作成する

仮想マシンの光学ドライブに、何かLinuxのISOファイルを割り当ててライブ起動します。この作業自体はどのLinuxを使っても一緒です。「Ubuntu」などが有名どころですが、今回は軽量の「Puppy Linux」を使います。バージョンは「Slacko Puppy 6.3」です。Puppyは標準で「Gparted」というパーティショニングツールと「Grub4Dos」というGRUB導入ツールがあります。RemixOSを起動させるためにコレを使います。

ダウンロード:Download latest Puppy Linux release

今回ダウンロードしたファイルは「slacko-6.3.0.iso」です。

 

Puppyの使い方については割愛しますが、日本語化済みのPuppyについては以前の記事に書きました。やることは一緒です。

過去記事:Puppy Linux – 軽量Linuxで低スペックPCを再活用
過去記事:Puppy Linux – Chromeブラウザ他、インストールしたアプリと初期設定まとめ

 

RemixOS_Puppy_Gparted01
GpartedからVBの仮想ストレージを編集します。Puppyから見るとこのストレージはsda1として認識されています。VBで新規作成した仮想マシン用の8GBのストレージを全て使いました。

新規パーティションを作るときに「パーティションテーブルが無い」とエラーが出るので、「Device → Create Partition → tabletype でmsdosを指定」で作成します。その後「New」から「FAT32」で新規パーティションを作成。ラベル名は分かりやすい名前で。「Manage Flags」で「bootフラグ」を付けておきます。

ついでに「information」からUUIDの番号を調べておきましょう。ブートメニュー作成(menu.lstの編集)時に使います。

 
 

Remix OS のインストール(構成ファイルのコピー)

RemixOS_Puppy_CopyFiles01
記事冒頭で説明した通り、RemixOSのインストールイメージファイル(ISO)を解凍・展開した構成ファイルを全てUSBメモリ(などの外部メディア)にコピーします。USBメモリを指してVBのUSBアイコンからそれを指定、Puppy側で「Pmout」でUSBメモリとsda1をマウントすると、ファイラー(ROX)が開いてくれます。コピー元(USBメモリ)のファイル(フォルダ含む)を全て選択してコピー先(sda1)に「ドラッグ → Copy」でコピーできます。

この作業自体がインストール作業そのものになります。

 
 

GRUBの導入とmenu.lstの編集(Grub4Dos)

わざわざ改めてGRUBを導入しなくても元のブートメニューを編集すれば良さそうなんですが、それでは起動できませんでした。Grub4Dosを使います。

 

RemixOS_Puppy_Grub4Dos01
元々Windowsと共存できるようになっているので「Windows」のブートメニューがありますが、コレは有っても無くても構いません。最後に「menu.lstを編集」するかどうか聞かれるので「Edit ‘menu.lst’」を選択します。あるいはファイラーからsda1内にあるmenu.lstをテキストエディタで開いても編集できます。

実際には次の様に編集しました ↓

# menu.lst produced by grub4dosconfig-v1.9.2
color white/blue black/cyan white/black cyan/black
#splashimage=/splash.xpm
timeout 10
default 0

# Remix OS for PC (alpha)

title Resident mode - All your data and apps are saved
    uuid BFDA-19A3
    --class android-x86
     search --file --no-floppy --fs-uuid --set=root BFDA-19A3
    kernel /kernel root=/dev/ram0 androidboot.hardware=remix_x86_64 androidboot.selinux=permissive quiet SRC= DATA= CREATE_DATA_IMG=1 CMDLINE quiet DATA= CREATE_DATA_IMG=1
    initrd /initrd.img

title Guest mode - No data will be saved after each session
    uuid BFDA-19A3
    --class android-x86
    search --file --no-floppy --fs-uuid --set=root BFDA-19A3
    kernel /kernel root=/dev/ram0 androidboot.hardware=remix_x86_64 androidboot.selinux=permissive quiet SRC= DATA= CREATE_DATA_IN_MEM=1
    initrd /initrd.img

# Windows
# this entry searches Windows on the HDD and boot it up
title Windows\nBoot up Windows if installed
  errorcheck off
  find --set-root --ignore-floppies --ignore-cd  /bootmgr
  chainloader /bootmgr
  find --set-root --ignore-floppies --ignore-cd  /ntldr
  chainloader /ntldr
  find --set-root --ignore-floppies --ignore-cd   /io.sys
  chainloader /io.sys
  errorcheck on

# Advanced Menu
title Advanced menu
  configfile /menu-advanced.lst
  commandline

 

「# Remix OS for PC (alpha)」から「# Windows」の手前までが追記です。

uuid BFDA-19A3」と「–set=root BFDA-19A3」のUUID番号はパーテイション作成時に自動で作られるものなので、各自環境に合わせて変更して下さい。

Puppyとデュアルブートする場合、予めインストール作業をしておけばGrub4Dosで勝手に認識してくれます。その後でmenu.lstを編集して下さい。

編集後、仮想マシンの電源をOFFにし、光学ドライブを空にして(あるいは除去)してから再度起動します。

 
 

GRUBからRemixOSを起動する

RemixOS_grub-boot01
このようなブートメニューが表示されます(Puppyはインストールしていません)。RemixOSをUSBメモリから起動した場合と同様です。

 

RemixOS_grub-boot02
「Resident mode」の初回起動時は転送速度と保存領域のテストのためしばらく待たされます。

 

RemixOS_start01
この画面までくれば起動成功です。言語(ここでは日本語を選択できません)を選択し、Next → Next でホーム画面になります。

 

RemixOS_VirtualBox_GuestMode_Home01
日本語表示他設定、Playストアの導入などは前回の記事を参考にして下さい。

RemixOSをVirtualBoxにインストールしてGRUBで起動する方法は以上です。お疲れ様でしたm(__)m

 
 

使い勝手など

一度実機にインストールしているので、それと比べちゃうとやっぱレスポンス悪いですねぇ・・・ あとウチのPC環境、特にグラフィック性能が弱いせいかブラウザでもなんでも描画に時間がかかります。実機では起動できたアプリが起動しないこともありました。起動した瞬間消えちゃうみたいな。やっぱりこのOSは実機にインストールしてこそ本領を発揮するようです。

公式の方でVirtualBox用のイメージファイルを配布してくれれば、試そうとする人ももっと増えると思います。Genymotionみたいなやり方だってあるんだし。書いておいてなんですが、これでは手間が掛かり過ぎます。

過去記事:Genymotion – PCでAndroidを起動してKindleも読める♪ インストールから「Google Play」導入方法までまとめ
※Kindleについては今はPCアプリがありますので・・・

 

Windowsを使いつつAndroidを使いたいのであれば「DuOS」など他のエミュがあるのでそっちの方がいいでしょう。

過去記事:WindowsタブレットがあればもうAndroidタブレットはいらないんじゃね? ~ EveryPad Pro で DuOS を試す話 ~

 

実機で使った印象は良かったので、今後の日本での展開に期待します。

[milliard]
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