Remix OS for PC を内蔵HDDにインストールしてGRUB2からデュアル(マルチ)ブートする方法 Windowsや他Linuxとも共存可能!

公開日:  最終更新日:2016/04/01

【2016年4月1日追記】
Beta版になったので追加記事書きました ↓

以下はAlpha版の時の記事ですのでご参考までにm(__)m

 
 


 
 

Remix-OS-for-PC_site01
【公式サイト】
Remix OS
What’s Remix OS for PC? Remix OS for PC is built on the Android-x86 – Jide Technology

「Remix OS」を簡単に説明すると、マルチウィンドウやタスクバーの実装などPCでの利用に最適化されたAndroidベースのOSです。
上記公式サイト(英語)ほか、レビュー記事などもありますので参考にして下さい ↓

参考:PCで動く「Android互換OS」を試してみた。マルチウィンドウが使えるRemix OS for PC α版が登場 – Engadget Japanese
参考:PC利用に最適化されたJideのAndroid ROM「Remix OS」を紹介 | ガジェット通信

 

「Remix OS for PC」はこれまでプリインストール機である「Remix Mini」でしか利用できなかった「Remix OS」をWindowsなど他のPCで利用できるようにしたものです。USBメモリから「Remix OS」を起動することができます。ただしこの場合Windowsなど既存OSは起動しません。公式サイトにシステム要件および導入方法が以下のように記載されています。

System requirements

A USB 3.0 flash drive that supports FAT32 format, with a minimum capacity of 8GB and a recommended writing speed of 20MB/s.
A CPU with 64-bit compatibility.
Instructions to launch Remix OS for PC

Download Remix OS for PC package and then unzip the file.
Plug in a USB flash drive into your preferred PC.
Run the Remix OS USB Tool and follow the instructions to burn the .iso file onto your USB flash drive.
Reboot your PC.
Press ‘F12’ (PC) or the ‘Option’ (Mac).
Select “USB Storage Device” as boot option.
Select either “Guest Mode” or “Resident Mode” to start Remix OS for PC.

 

USBメモリからの起動を前提とした「Remix OS for PC」を内蔵HDDにインストールしてしまおう、というのが今回の話です。PCに直接インストールした方がレスポンスも期待できます♪

ま、ホントはUSB3.0規格のPCやUSBメモリが無かったからなんですけどね・・・

【2016年1月25日追記】
VirtualBoxにインストールする方法も書きました ↓

合わせてご覧くださいm(__)m

 
 

【補足】Windowsと(だけ)デュアルブートする方法

筆者の環境ではWindows&Linuxが既にインストールされているので今回のような方法を取りましたが、普通(?)OSはWindowsだけかと思います。WindowsとRemixOSをデュアルブートする方法はこちらの動画が詳しいです ↓

今回の記事もこの動画を参考にさせてもらいました。手順を簡単にまとめると以下のようになります。

 

1.RemixOS用にFAT32パーテションを作る。
2.RemixOSのインストールイメージファイルを展開し、そのパーティションに全ファイルをコピーする。
3.フリーのブートローダー管理ツール、EasyBCDを使ってRemixOSのブートメニューを作る。
4.WindowsのブートローダーからRemixOSのブートローダーをチェインロード(?)する。

 

上の参考動画以外にも検索すると色々出てくるので、ご自身にあったやり方を見つけて下さい。

 
 

今回のPC環境

機種名:Gateway NV59C(2010年モデル)

OS:Windows7 HOME(64bit)
CPU:Intel Core i3-350M (2.27GHz Dual)
Memory:8GB DDR3
GPU:Intel(R) HD Graphics

参考:Windows7 → 10(64bit) アップグレード後の初期設定・やったことまとめ ~デスクトップ・ノートPC編 [Gateway Nv59C] ~ | mogi2fruitsどっとねっと

 

以前の記事でWindows10にアップグレードしています。いつも何らかのLinuxがインストールされているのですが、現在はManjaro Linuxとデュアルブート環境となっています。

公式サイト:Manjaro Linux – Enjoy the simplicity
Wiki:Manjaro Linux – Wikipedia
日本語解説サイト:Manjaro Linux 日本語支援サイト – Manjaro をつかおう

 
 

準備:Remix OS for PC インストールイメージファイルのダウンロードとファイルの展開

公式サイトからインストールイメージファイル(isoまたはimgファイル)をダウンロードします。ページを下にスクロールしていくと「Remix OS for PC Package (Legacy)」と「Remix OS for PC Package (EFI)」のダウンロードリンクがありますので、環境に合わせてダウンロードして下さい。大雑把に分ければPCにプリインストールされたWindowsが7くらいまでならLegacy、最近のPCならEFIですかね? 起動時にF2とかF12とか押してBIOSかUEFIの設定画面を見れば分かると思います。

今回は「Remix_OS_for_PC_64_B2016011402_Alpha_Legacy.zip」をダウンロードしました。解凍すると「How to Launch Remix OS for PC.txt」「Remix_OS_for_PC_64_B2016011402_Alpha_Legacy.iso」「remixos-usb-tool-B2016011401.exe」の3つのファイルが展開されます。isoファイルがOSの本体で、exeファイルはUSBメモリへの書き込みツールです。本来の使い方であればコレで起動USBメモリを作成します。

今回の場合はさらにisoファイルを展開します。7-zipなどの解凍ツールを使いましょう ↓

公式:圧縮・解凍ソフト 7-Zip

 

Remix-OS-for-PC_ISOファイル展開01
解凍すると上の画像のようなファイルが展開されます。この中にある「isolinux\isolinux.cfg」と「efi\boot\grub.cfg」ファイルはブートメニューです。後述するGRUB2(あるいはGRUBでも)設定の参考になります。

 
 

準備:インストール用のパーティションを作成・構成ファイルのコピー

参考動画にあるように、Windows上であれば標準機能である「ディスクの管理」から行うか、「EaseUS Partition Master」などのツールを使うと簡単です ↓

参考:無料のディスク/パーティション管理ソフト – EaseUS Partition Master Free

作成したパーティションはFAT32形式でフォーマットします。RemixOSの公式サイトにUSBメモリをFAT32でフォーマットしろと書いてあるので。それ以外の形式は未検証です。ちなみにRemixOSの元になっているAndroid-x86の場合だとEXT形式が標準なんですけどね。

作成したFAT32パーティションはWindowsからだと「Gドライブ」などの名前(ラベル)がついて認識されていると思います。その中に先ほど展開したISOの中身をそのままコピーします。コピーすること自体がインストール作業そのものになります。

筆者の環境ではこのようなパーティション構成となりました(ManjaroからGpartedで確認)↓

Remix-OS-for-PC_Manjaro_Gparted01

sda1~3はブートパーティションを含むWindows領域(NTFS)、sda4が拡張パーテションで、その中のsda5がデータ保存用(NTFS)、sda6がManjaro用(EXT4)、sda7がRemixOS用(FAT32)、sda8がSWAP(Linux用)となっています。間にある「未割り当て」はパーティションを分ける際にできたものなので無視して下さい。

 
 

GRUB2の設定方法

GUI操作でGRUB2の設定を変更できる「Grub Customizer」を使いました ↓

参考:Grub Customizer in Launchpad

Ubuntuでコマンドラインからインストールする場合は以下のようになります↓

sudo add-apt-repository ppa:danielrichter2007/grub-customizer
sudo apt-get update
sudo apt-get install grub-customizer

Manjaroなら「sudo pacman -Ss grub-custamizer」で検索するだけです。

 

Grub Customizer – GRUB2のブートメニュー編集

RemixOS_Manjaro_GrubCustomizer01

RemixOSでは元々データ保存可能な「Resident mode」とデータ保存不可の「Guest mode」があるので同じように設定してみます。ちなみに標準機能として用意されている「Chainloader」はそのままだと起動できませんでした。またRemixOSは自動検出されません(os-proberがインストール済みであっても)。新規(Custom)でブートメニューを作成する必要があります。実際のgrub.cfgには次のように追記されます。

### BEGIN /etc/grub.d/40_custom_proxy ###
# This file provides an easy way to add custom menu entries.  Simply type the
# menu entries you want to add after this comment.  Be careful not to change
# the 'exec tail' line above.

menuentry "Remix OS - Resident mode"{
	set root='(hd0,7)'
	search --no-floppy --fs-uuid --set=root 09EB-0A59
	linux /kernel root=/dev/ram0 androidboot.hardware=remix_x86_64 androidboot.selinux=permissive quiet SRC= DATA= CREATE_DATA_IMG=1
	initrd /initrd.img
}
menuentry "Remix OS - Guest mode"{
	set root='(hd0,7)'
	search --no-floppy --fs-uuid --set=root 09EB-0A59
	linux /kernel root=/dev/ram0 androidboot.hardware=remix_x86_64 androidboot.selinux=permissive quiet SRC= DATA= DATA_IN_MEM=1
	initrd /initrd.img
}
### END /etc/grub.d/40_custom_proxy ###

 

タイトルの後の一行目「set root='(hd0,7)’」は何番目のパーティションかによって異なります。またUUID番号も同様です。Gpartedであればプロパティで確認できます。

なんでこの記述だと起動できるのかは分かりません。元のgrub.cfgなどを参考に試行錯誤した結果です。

RemixOSをGRUB2から起動する方法は以上です。

 
 

RemixOSの起動・初期設定など

Remix-OS-for-PC_VirtualBox_boot02
設定したブートメニューからRemixOSを起動します。初回起動では転送速度の確認と、「Resident mode」では保存領域の確認をするため、起動するまで結構時間がかかります。PCの性能に拠るでしょう。
※上画像はVirtualBoxから起動したものです。

 

RemixOS_start01
Android-x86とRemixOSのロゴの後、このような画面になります。言語の選択ですが初めは日本語が選択できないので「English」などで起動します。下の「Next」をクリック。

次の「User Agreement」で「Next」。その次の画面で「Start」でホーム画面になります ↓

RemixOS_installed_home01

画面下部のタスクバー左から次のようなアイコンが並びます。

 

「de」(みたいなアイコン):アプリランチャー(および電源など)
「<」:Androidにおける「戻る」ボタン
「○」:Androidにおける「Home」ボタン
「↓」:ダウンロードフォルダの表示
「◀」:通知領域の拡大
「キーボード」:文字入力設定
「電波」っぽいアイコン:Wifiネットワーク
「日付と時刻」:そのまま
「≡」:通知を開く(およびスクリーンショットや設定のショートカット)

 

日本語の設定

RemixOS_installed_setting01
画面下部一番右の「≡」をクリック → Setting → Language & input

から日本語表示と日付時刻の設定ができます。

ですがまだ日本語入力はできません。「Google 日本語入力」など何らかの日本語入力アプリをインストールしなければなりません。まだalpha版のためか標準で「Google Playストア」はインストールされていないので、直接APKファイルを入手するか、「Google Playストア」を使えるようにして入手することになります(後述)。

 
 

ネットワーク接続設定

RemixOS_installed_setting02_Ethernet
有線LAN(Ethernet)に対応しているので、ケーブルを接続していれば自動でネットに繋がります。無線LANの場合は内蔵アダプタをRemixOSが認識できるかどうかが問題となりますが、過去のAndroid-x86の例で見ればほぼ認識してくれると思います。認識されない場合は有線または無線LANのUSBアダプタが必要になるかもしれません。

 
 

Remix OS for PC に Google Playストア をインストールする方法

参考:Remix OS for PC: How to install the Google Play Store – Liliputing
ダウンロード:[APP][REMIX OS 2.0] iNSTALL GOOGLE PLAY SERV… | Remix OS

上記サイトを参考に「GMSInstaller.apk」をインストールして下さい。標準だと「提供元不明のアプリ」がインストール出来ませんので、

設定 → セキュリティ → 提供元不明のアプリ のチェックをON

にしておいて下さい。アプリ名は「Google Services Installer」となります。

 

RemixOS_VB_PlayStore-install02_GoogleServicesInstaller02_crop
アプリを起動して画面上部の「ONE-CLICK TO INSTALL GOOGLE SERVICES」をクリックすると、必要なファイルがダウンロード・インストールされます。終了すると同じ画面になります。

XDAフォーラムの記事にあるように「アプリケーション」から「Google Play開発者サービス(Google Play Services)」と「Google Service Framework」のデータをクリアしてから一度RemixOSを再起動して下さい。

再起動後にまず「Google Play開発者サービス(Google Play Services)」を更新します。←のリンクからかブラウザで検索して下さい。「Playストア」が起動します。初回起動なのでGoogleアカウントでログインして下さい。以後「Playストア」が使えるようになります。Androidスマホやタブレットなどで使い慣れているアプリをインストールできます。

 

日本語入力の際に「Google 日本語入力」のようなアプリ側でキーボード配列を日本語で扱えるものなら良いですが、そのような仕様でない場合は「日本語106/109キーボードレイアウト」をインストールしておくと良いでしょう。

 
 

アプリ検証・ストレージ容量の問題・使い勝手などなど

大抵のアプリはインストール・起動ができると思いますが、そもそもインストールできない、インストールしても起動しないアプリもあります。

例えば公式の「Facebook」はインストールできても起動できません。「dTV -映画、ドラマ、アニメならディーティービー」は起動こそしましたが不正な端末とか言われて視聴できませんでした。

筆者がインストールしたアプリで普通に使えたものは以下のものです。

 

ES ファイルエクスプローラー
Evernote
YouTube
Gmail
Chromeブラウザ
Google Playミュージック
Google ドライブ
Twitter
Pocket
gReader Pro | News | RSS
Kindle電子書籍リーダー
Amazonビデオ
niconico (ニコニコ動画/ニコニコ生放送)
ニコニコ漫画
MangaONE
OneDrive
Microsoft Word
Microsoft Excel
WordPress
CPU-Z
VLC for Android
MX Player(※プリインストール済み)

 

MicrosoftのWordやExcelが使えるのは大きいですね。ただ編集作業するには「Office365」にお金を払う必要がありますが・・・

「Youtube」「ニコニコ動画」「Amazonビデオ」などの動画サービスや「Kindle」「ニコニコ漫画」「MangaOne」の電子書籍が使えるので、エンターテイメント端末として使えそうです。「Play Music」で音楽を聴きながら「Twitter」したりWEBブラウジングもできます。仕事のときはWindows、OFFのときはRemixOSと使い分けるのも良いかもしれません。

 

RemixOS_installed_File-Manager_settings_My-Remix01

色々アプリが使えるのはいいんですが、ストレージ容量に問題があります。ファイルマネージャーから「My-Remix」を開くと内蔵ストレージ容量を確認できるのですが、3.9GBしかありません。上で紹介したアプリを全部入れようと思っても入りません。使い方を決めてアプリを選定する必要があります。

ただUSBメモリや外付けHDDなどは認識できるので、データはそちらで扱ったほうが良さそうですね。2TBのHDDも認識できました。

 

RemixOS_MultiWindow01
複数のアプリを同時起動して同じ画面で見れるのはいいですね。通常のAndroidだと一アプリ一画面(全画面表示)ですから。画面を切り替える手間がありません。

ウィンドウの大きさを自由に変えられるのも便利です。通常スマートフォン向けのアプリをタブレットで開くとUIが使いづらくなるのですが、サイズを調整してやればいいだけです。UI(文字の大きさなど)が乱れたらリロードしてあげましょう。

 

強いて難点を挙げるなら、64bitにしか対応していないコトでしょうかね。当ブログでは軽量Linuxで古いPCを再利用する記事を書いているのですが、そのような使い方には利用できません。

参考:軽量Linux | mogi2fruitsどっとねっと

試しに古い32bit機にインストールしてみましたが起動できませんでした。システム要件を満たしつつ、もう使っていないPCなどがあれば遊び用としてインストールするのも良いかもしれません。金銭的に余裕があればプリインストール機を買ってみても面白いでしょう。アプリの使い勝手で言えばChromebookよりは使いやすいでしょう。

参考:Amazon:Remix OS 検索

ここを見る限りではBOX型は安いけどTablet型は高すぎ! BOX型をテレビモニタに繋いでエンタメ機能を充実させるのが一番かなぁ?

[milliard]
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