WindowsタブレットがあればもうAndroidタブレットはいらないんじゃね? ~ EveryPad Pro で DuOS を試す話 ~

公開日:  最終更新日:2015/10/16

DuOS_アイキャッチ

過去にも「PCでKindkleシリーズ」としてWindows上でAndroidを動かす記事などを書いてきましたが、今回試してみたのは「DuOS」です。

使用しているWindowsタブレット「EveryPad Pro」については前回の記事をご覧ください。
EveryPad Pro(by YAMADA) を買ったのでレビューとか初期設定やら注意点やらの備忘録 | mogi2fruitsどっとねっと

タッチ操作前提で考えた場合、やはりWindowsよりもAndroidの方が操作性は良いです。ただWindowsでしかできないこともありますし、逆にAndroidでしかできないこともあります。どちらを選ぶかは「タブレットに何を求めるか」になると思いますが・・・

「いや、一台でどっちも使いたい!!」

そんな我儘も「DuOS」で可能となりました。今回はそのインストール・設定方法・使い方などをまとめてみました。参考になれば幸いですm(_ _)m

ダウンロード・インストール方法

DoOS_SiteTop01
公式:Run Android on Windows – Fastest Android Emulator
DL:[Download] Run Android on Windows – Fastest Android Emulator

公式サイトからインストーラーをダウンロード(DL)します。通常使用しているPCに合わせたバージョンがDLされますが、ページ上部のカテゴリの「ダウンロード」から辿れば32bit版と64bit版を選択することができます。後はインストーラーを実行するだけです。

現時点では試用期間として30日間は無料で使えるので、使用しているPCで使えるかどうか試してみましょう。試用期間中でも機能に違いはありません。

システム要件

公式:System Requirements | General

・x86 Processor
・32/64-bit of Windows 7/8/8.1
・OpenGL 3.0 and above
・Hardware Virtualization Technology should be enabled in BIOS
・Minimum 2GB of System RAM, though 3GB is recommended for good performance
・Minimum 2GB of Hard disk free space

以上の通りです。試しに家のメインPCにインストールしようとしましたが、下のような画面が出てインストールできませんでした。

DoOS_install_failed

どうもグラフィックボード(ドライバー?)が対応していなかったようです(OpenGL)。まぁ、この時点ではお金がかかっているわけではないので素直に諦めるか、デスクトップPCであればハードを改善しましょう。

起動・構成ツール

・インストール先(場所)
C:\Program Files\AMI\DuOS\(32bit版)

64bit版ならProgram Files(x86)とかになるのかな?(試せてないので不明)

・DuOS本体の起動
スタート → プログラム → DuOS → DuOS

Windows8以降なら「スタート画面」からDuOSアイコンをクリック(以下同)。

起動するとAndroidのホーム画面が表示されます。特別な設定もすることなく日本語が使えます。
DoOS_起動01

・構成ツールの起動
スタート → プログラム → DuOS → DuOS Configuration Tool

もしくは起動したAndroidの設定から。
設定 → DuOS 構成ツール

Windows側で同じものが起動します。

DoOS_構成ツール
設定項目は「General」「Advanced」「Input Mapper」「Camera」「GPS」です。

「General」ではディスプレイと共有フォルダの設定ができます。常に全画面で起動したい場合は「Manual Screen」で「Full Screen」を、ウィンドウ内で起動したい場合は「Small Screen」を選択します。Win↔Androidでフォルダを共有したい場合は画面右側にある「・・・」からWin側のフォルダを選択しましょう。

「Advanced」ではDuOSで使用するメモリの割り当てや、root権限の付与、DPI(解像度)の変更、ネットワークをシミュレートするかどうかを設定できます。起動した時に文字が小さすぎたりして見難いとか、「戻る」「ホーム」などのボタンが小さい・見えないなど不都合があればDPIを手動で変更しましょう。ネットワークはチェックしなくても接続できているとは思いますが具合が悪ければチェックしましょう(と公式ヘルプに書いてあった)。「Input Mapper」「Camera」「GPS」についても同様です。Win側で正常に機能していれば大丈夫かと思います。

ちなみに、DuOSはWin側のネット接続を(擬似的な)有線接続として使用しています。その他にAndroid側でも無線LANとして接続することができます。

Google Playストア をインストールする

公式:[Install Google Apps] Run Android on Windows – Fastest Android Emulator

インストール後に公式サイトの「NextSteps」(↑)のページが開きます。そちらに方法が書いてあります。

Androidのバージョンが「Jellybean」用と、「Lollipop」用のものがあります。今回試した32bit版DuOSは「Jellybean」でした。ファイル名は「gapps-jb-20130812-signed.zip」となります。

DoOS_GooglePlay01_注釈

上の画像の様に、DuOSを起動させた状態で、対象ファイルを右クリック、「Apply to DuOS」をクリックすると、DuOSがアップデートされます。

DoOS_GooglePlay03
アップデート中はこのような画面になります。しばらく待ちましょう。

DoOS_GooglePlay04_reboot
DuOSの再起動は「ようこそ」画面になります。Googleアカウントの設定などをしましょう。あとは通常通りです。

Androidアプリの起動テスト

Androidアプリの追加は、Playストアから通常通りインストールすればよいのですが、起動できるものとできないものがあります。ゲームで言えば、記事冒頭の画像のように「クラッシュ・オブ・クラン (Clash of Clans)」を起動できました。しかし「パズル&ドラゴンズ」はインストールこそできましたが起動はできませんでした。

ゲーム以外のアプリもいくつか試してみましたが、概ね起動するように感じます。Docomo公式の「dTV」など、root権限があると起動できないアプリは起動できないのではないかと思います(仮にDuOSのroot権限を外しても)。

試用期間があるので、その間に目的のアプリが使えるかどうか試してみると良いでしょう。

注意点:画面の回転など

画面回転制御系のアプリは使わない方がよさそうです。

所謂「傾きセンサー」は恐らくWin側のものをDuOSがAndroidに渡していると思われるので、Android側で回転を制御するようなことはしない方がいいです。試しにPlayストアで「最高のローテーション制御」をインストールしてみたところこのようになりました(↓)。

DoOS_回転制御アプリ

この状態で本体を左に90度傾けると、Andorid側も左に90度傾くのでもどかしい思いをすることになります・・・

DuOS起動時であれば、回転させた状態で起動させることができます。

DoOS_画面回転設_注釈

現況、一旦その向きで起動させると起動中に向きを変える事はできないようです(改善求む)。
別のWindowsPC(64bit)で試したところ、DuOS起動後でも左上の「回転マーク」は消えず、いつでも回転させることができました。

センサーやキーボードからの入力などは全てWin側の設定が反映されるようなので、基本的に設定を弄るならまずWin側で調整しましょう。DuOSの設定ファイルは「C:\Users\ユーザー名\.DuOS\config.xml(隠しファイル)」となりますが、弄らないで済めばそれに越したことはありません(し、大した事はできません)。弄るならバックアップをとってからにしましょう。

使用感

サクサクです。

これまで「BlueStacks」「Genymotion」「Andy」「Android-x86」などを試してきましたが、操作性は一番良いと思います。

PCのスペック、メモリの割り当てにも左右されるとは思いますが、Win側で余計なアプリを起動させていなければ、Androidタブレットそのものを使っているかの様に感じます(全画面時)。

支払い方法・アクティベーション

DuOS_payment_site
公式:[Your Cart] Run Android on Windows – Fastest Android Emulator

DuOSをフルスクリーン以外で起動していると、画面左上に「DuOS® trial version ○○ days left. Click here to activate.」 の文字が表示されてるので、ここをクリックすると上記支払いページが開きます。支払い方法はクレジットかPayPalです。「Voucher Code」欄は多分ギフト券か何かを使う場合かと・・・(不明)

DuOS_payment_mail
入力したメールアドレス宛てに「AMIDuOS アクティベーションコード」というメールが届きます。これで手続きは完了です。DuOSを起動すると画面左上の試用期間表示が消えていると思います。

ここにDuOSを使用しているPC情報が書かれているのでPC毎の課金になるのでしょうか?(未検証) ちなみに「EveryPad Pro」はDELLの「Venue 8 Pro 5830」がベースとなっているのでこのような表記となりました。

【検証】EverPad Pro はカーナビとして使えるか?

答え → 微妙。使えないこともない。

そもそもWindowsでカーナビを実現するのは現況難しいと言えます。まずGPSセンサーの仕様(?)がAndroid他、スマホやタブレット用OSとは異なるようです。また、Windows用カーナビソフトもそのほとんどが販売を終了しているようです。

参考1:ASCII.jp:Windows 8におけるGPSセンサーと動作の確認 (1/2)|Windows Info
参考2:ASCII.jp:Windows 8で利用できる各種センサーをテストする (1/2)|Windows Info
参考3:ASUS Vivotab note 8でGPSソフトが使えた話(無料カーナビ化に挑戦) – がじぇぶ GADGETY BLOG
参考4:8インチWindowsタブレットをカーナビ化してみる(Mapfan Naviiを蘇らせる) – がじぇぶ GADGETY BLOG
参考5:Asus Vivotab Note 8でついにGoogle Mapsが動いた話 – がじぇぶ GADGETY BLOG

上記参考サイト①②の情報の元、Win側のGPSセンサーが正常に動いているのを確認した後、DuOSで「Google マップ」をインストールしました。現在地は補足できますし、ナビも起動します(↓)。

DuOS_GoogleMapNav

画像では正常に動いているように見えますが、車が走りだすと車の向き(矢印▲)が進行方向と逆になったり、地図がくるくると回転したり、地図の読み込みが追いつかないなどがあり、使い勝手が良いとは言えませんでした。

例えば進行方向が逆のままだと音声案内で元のルートに戻るような指示が出ます。また当然ですが行き先を見通すことができず、常に車の後方を見ているような感じになります。

ダッシュボードの上に直置きで立てて置いたのですが、どうも振動には弱いようです。手に持っている場合(※運転手は持たないで下さい)であれば不具合の頻度が低くなるように感じました。

以上の結果から「使えなくはない」という微妙な結論に至りました。まぁ今はスマホで十分ナビはできるので無理に使う必要もないかと思います。

ちなみにWindows用アプリの「NAVITIME ドライブサポーター」は月額300円かかるので試していません。

まとめ

「Win + DuOS」の組み合わせでお互いのOSを補完できるのは素晴らしいと思います。タブレットとしてならWindowsもAndroidも価格差は無くなってきているので、なおさらWindowsだけで十分ではないかと感じました。

どちらを選ぶかは「目的の用途に合うかどうか?(ビジネス用かプライベート用か?)」「使いたいAndroidアプリが使えるかどうか?」に依ると思います。

僕の場合「EveryPad Pro」は仕事用として購入しましたが、例えば子どもが弄るときにAndroidとして使わせれば、大事なデータを消されるような心配は無いので安心ですし、使い方の幅が広がるのは嬉しいことです(ハード的に破壊されると困りますが・・・)。考えてみればタブレットに限らずデスクトップPCにしても、子供用としていいかもしれませんね。ホーム画面やインストールするアプリを選定・設定すればなお良しです。

とりあえず試用期間中はフル機能で使えるので試してみてはいかがでしょうか? 気に入って購入するとしても1,000円なら見合う価値はあるとおもいますよ?

[milliard]
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