Windows8.1(UEFIサポートPC)にUbuntuをインストールしてデュアルブートにする方法
画像元:Linux Foundation finally gets Microsoft signature on secure UEFI bootloader
Linuxの記事を書いてるわりに初の試みだったので、忘れないうちにメモしておこうと思います。これまでWindows7以前のPCにしか試していなかったもので・・・
上の画像元の記事にもあるように、Windows8以降のUEFIをサポートしたPCにLinuxをインストールするにはクリアしなければいけないことがあるようです。とりあえず知っておくべき言葉は「UEFI」「セキュアブート」「高速スタートアップ」の3つ。
【参考リンク】
・UEFI ファームウェア
・Windows 8.1クロスロード:第9回 UEFIサポートとセキュアブート (1/2) – @IT
・Windows 8レボリューション:第17回 素早い起動を可能にする「高速スタートアップ」 – @IT
・セキュア ブートの概要
・セキュア ブートの無効化
今回試したPCは「DELL Inspiron 3647」です。以前記事にしています。
あれこれイジる前にとりあえずバックアップメディアは作っておきましょう。
UEFIサポートのPCでUbuntuなど他OSをインストールする手順と注意点
Ubuntuや他Linuxなど、Windows以外のOSを外部メディアからインストールするための手順と注意点など。WindowsとUEFIの設定を直さなければなりません。
手順1:「高速スタートアップ」の機能を(一旦)OFFにする
まずはこれをOFFにしないとUSBメモリなど外部メディアからの起動ができません。つまりUbuntuなどのインストールメディアが起動できません。インストール後はONにしてもOKです。
「コントロールパネル → 電源オプション → システム設定」に「電源ボタンの定義とパスワード保護の有効化」という項目があるので、一番上にある「現在利用可能でない設定を変更します」をクリック。これをしないと設定がイジれません。
次に下にある「シャットダウン設定」から「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外します。
手順2:インストールしたいOSがセキュアブートに対応しているかどうか確認
今回は64bit版Ubuntu14.04をインストールするので対応してました。セキュアブートをOFFにしても大丈夫でしたが、対応していればONにしておいた方が無難でしょう。デフォルトではONになっています。
手順3:デバイスの起動順序設定・外部メディアから起動する方法
今回使用している「DELL Inspiron 3647」では電源ON直後に[F2]を押していると上のような「ブートモード設定画面(名称不明)」になります。
いずれかの画面から、起動順序、ブートモードの設定(Legacy か UEFI か)が変更できます。セキュアブートのON/OFFもこちらから。
また、Windows起動中にShiftを押しながら再起動すると、再起動後に外部デバイスを選択することができるようになります。内蔵ストレージにUbuntuをインストールした後に「デバイスの使用」を選択すると次のような画面になります。
注意点:Ubuntuをインストールする際のブートモードの選択(Legacy/UEFI)
「DELL Inspiron 3647」では「Legacyブート」(従来のブート方法と自己解釈)もサポートしているようなので、UEFIサポートが無いOSでも起動できそうです。LegacyブートでもUbuntu14.04は起動できましたが、この場合だとWindows側のパーティションをマウントできません。認識はしているようですが・・・
Ubuntuのインストールメディアを起動するときはUEFIモードで起動しましょう。
注意点:Ubuntuをインストールする際のパーティションの作り方
Ubuntuのインストール方法については過去記事にも書いているのでそちらで。
まずはパーティションの構成を確認しておきます。windowsから「ディスクの管理」画面とUbuntuから「Gparted」の画面は次の通り(いずれもUbuntuインストール後)。
Ubuntuから見てsda1(第一パーティション。以下同)からsda6までが元々のパーティション構成になります。sda1にブートローダー(EFI)、sda4がWindowsの回復パーティション、sda5にOS(Windows)、sda6にDellの回復パーティションがあります。sda2・3はよく分かりません・・・(汗) sda6は恐らく「工場出荷時に戻す」時に必要になるのではないかと思われます(試していない)。今回はsda5を縮小して、Ubuntu用(とSWAP領域)のパーティションを作成しました。
パーティション操作はUbuntuのライブメディアからGpartedで行いましたが、これまでの経験上「既存パーティションの順番を変えてはならない」と考え、
1.sda5(WindowsOS)を縮小。
2.既存の sda6 を左(sda5側)に詰める。
3.Ubuntu用にEXT4でsda7を新規作成。
4.sda8にSWAPを作成。
としました。多分sda1~6の順番を変えちゃうと、例えばsda5とsda6の間にUbuntuのパーティションを作っちゃうとかすると、システムの回復ができなくなったりするんじゃないでしょうか。この例えだとDellの回復パーティションが読めなくなったりしそうです。まぁリカバリーディスクがあればなんとかなりそうですが・・・
ブートローダーのインストール先は「sda1」とか「sda7」とかではなく「sda」でOKです(画面参考)。これでGRUB2からUbuntuとWindows(とシステムセットアップ)をブートできるようになります(↓)。
以上でWindows8.1(UEFIサポートPC)へUbuntuをインストールしてデュアルブートする手順は終了です。お疲れ様でしたm(_ _)m
おまけ:Windows10にUbuntu(他Linux)をインストールしたい場合はどうなる?
参考:UEFI セキュア ブートの Windows マシンに Linux をインストールする
原文:How to Install Linux on a Windows Machine With UEFI Secure Boot | Linux.com
上記参考記事の「Windows 10 の問題(The Windows 10 problem)」によれば、
これは、悩ましい問題です。Microsoft は、Windows 10 ではセキュア ブートを無効化する機能を入れないようにメーカに要求しました。これは、PC ベンダーが他の OS をインストールするための障害を増やすことを意味しています。公式な決定はなされていません。もし、これが決定されたとしても、古いシステムには影響ありません。もし、現実になったとしても、Ubuntu、Fedora、Red Hat と SUSE は、UEFI の要求を満たす公式なデジタル キーを持っているので問題ありません。小さなディストリビューション (キーを購入することができない開発者がサポートしているような) では大問題です。
とのことです。とりあえずUbuntuは問題無さそう。Linuxでもインストールできるモノ、できないモノに分かれそうですね。どこかのツワモノが突破してくれそうですけど・・・