タブレットで手書きメモしたい!! おすすめのタッチペンはどれ? 比較・検証してみた【Windows & Android】
数種類のタイプの違うタッチペン(スタイラスペン)を購入したので比較・検証してみました。これから購入を検討している方は参考にしてみて下さいm(__)m
なお、デジタイザーペン(スタイラス)については使用できる機種やペンに制限があるため、今回の比較対象からは外しています。筆圧を感知するタイプも同様です。またNintendo3DSのような感圧式パネル用のペンも除外します。一般的なスマホやタブレットで採用されている静電容量式タッチパネル用のタッチペンを比較しています。
今回の検証機種にはヤマダ電機で購入したWindowsタブレットの「YAMADA EVERYPAD Pro(Dell Venue 8 Pro)(※Windows10アップグレード済み)」と手書きノートアプリ「MetaMoJi Note(有償版)」を使用しています。
AndroidではAmazonの「Fire タブレット(第5世代)」及びDocomoの「GALAXY J SC-02F」でともに「MetaMoJi Note Lite(無償版)」を使用しました。
ペン先のタイプ別レビュー・書き方のコツなど
筆者自身、ペン先の違いでかなり悩んでいたのでその紹介とともにレビューしていきます。
シリコンゴム・ドーム型
写真は家にあった適当なモノです。100円ショップなどで買える一般的なモノと同じです。
安価に購入できるのが最大のメリットと言えます。タッチペン全般に言えることですが「画面を指紋で汚したくない」「手袋をはめたまま操作がしたい」ぐらいの目的ならコレで十分かと思います。
デメリットは「ゴムが劣化・破損しやすい」のと「文字を書く・ピンポイントでタッチするなど細かい作業には向いていない」トコロです。安価なので買い替えは容易ですが、細かい作業については、ペン先のゴムがある程度の大きさがないと反応が悪くなるため、これはやむを得ないでしょう。
手早くササッっと書こうと思うと線が途切れがちになります。画面に当たる面積を意識してある程度押し付ける様にしないといけません。ただそうなるとゴム製であるため、滑り具合が気になってしまいます。このタイプは中が空洞のため押した時潰れてしまうのですが、このように頻繁に変形してしまうところが耐久性の問題に繋がっていそうです。
導電性金属繊維・ドーム型
ペン先が導電性の金属繊維になっているものです。今回買ったものはコチラです ↓
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上海問屋はPC・スマホ関連の周辺機器などを扱っている老舗です。タイムセールでたまたま100円だったので2本を即購入。
一見すると上述のゴム製ドーム型とそう変わらないですが、金属繊維はゴムに比べ反応が良く書いた時の “滑り” も良いです。ドームの大きさがあるため細かい作業には向いていませんが、大雑把に手書きで文字を書く場合ならむしろ書きやすかったです。
反応が良いのでササッと一画一画払う様にすると素早く書くことができます。丁寧な字とは言えませんが・・・ そもそもドーム型はペン先が見えにくいので細かく書こうと思ってもなかなか上手に書けません。この場合はアプリ側でズームして書けばある程度解消できます。
ゴム製と違い中身がスポンジの様に詰まっているため、押し付けた時の感触は良いです。ゲームなどで連打するのにも向いているでしょう。筆者はゲームをしないので参考程度に。
今回購入したものはクリップ・ストラップ両対応で携帯性も良く、ペン先が回転収納式なので保護キャップが不要な点も好印象です。サッと出してサッと書くにはピッタリです。
上海問屋以外でも同タイプのモノが「aibow」や「The Friendly Swede」などのメーカーが出しています(むしろコチラが本家)。替芯も売っているので長く愛用したいならコチラの方が良いかもしれません。
導電性繊維・筆型
導電性繊維を筆の様にまとめたタイプです。実際に購入したモノ ↓
メーカー特設サイト:Touch Wand Club | それは!魔法のタッチペン
※販売代理店は「オウルテック|安心品質のパソコンやスマホの周辺機器メーカ」となります。
買ってから気付いたのですがタイプが色々あったんですね・・・ 家電量販店にあったモノを買いました。今回購入した「M-type」は携帯性に優れたものらしく、2つに別れるペン先側を反対にして本体に収納することができます。クリップ付き。
タイプ別の違いはコチラも参考になります ↓
参考:スタイラスペンが欲しい!「Touch Wand」違いの比較 | ヨッセンス
「M-type」だと形状がドーム型なのであまり筆っぽくありません。なので使い勝手としてはゴムや金属繊維の場合とほぼ同様です。毛質が固めなのでタップ(押す)操作にも向いています。もちろん筆らしくスライド(滑らせる)操作も滑らかです。
Androidではスラスラ書けたのですが、Windowsだとしっかり押し付けないと線が途切れがちでした。OSの問題かパネルの問題かは分かりません。”毛の先が当たっている” 程度では反応が弱いです。また、筆状ではありますがやはりドーム型なのでペン先は見えにくいです。従って書くときは一画一画 “止め” を意識して書くと良いと思います。大分男らしい(?)字になります。
ホントに筆のように使いたければ「F-type」を選んだ方が良いでしょう。レビューを見る限り筆ペンのような書き心地のようです。逆にタップ(押す)操作には不向きと思われます。
ディスク(円盤)型
ボールポイントと透明ディスクがついたタイプです。今回買ったモノはコチラ ↓
Adonit製のJotシリーズはたくさんあるのですが、比較的安価な「Jot Mini」を買ってみました。ペン先の保護キャップとクリップも付いているので携帯時も安心です。
上述のドーム型(ゴム・金属繊維)や筆型は端末に反応させるため接地面積を広く当てる必要がありました。このタイプはボールポイントこそ小さいのですが、ディスクが接地面積を稼いでくれるのでキチンと反応してくれます(・・・という原理らしい)。ディスクも透明なので書いている先も見やすいです。
この形状だと必然的にディスクを押し付けるようにして書くことになりますが、”滑り” は悪くありません。ディスクが接地している限りしっかり反応してくれます。ペンとは違うので “払う” のではなく “止め” を意識するとしっかり書くことができます。
Windowsタブレットを指で操作しているとウィンドウ右上の[☓]が押しにくかったりしますが(特にデスクトップアプリ)、そういう細かい部分にもピンポイントでタップできます。
ちなみに他の「Jot」シリーズには自己発電、極細タイプでUSB充電可能な「Adonit Jot Touch with Pixelpoint」や「Adonit Jot Script 2.0 Evernote Edition
」がありますが、これはiOS専用なのでWindowsやAndroidでは使えません。やたら高いので注意です・・・
自己発電・極細型
このタイプが最も “ペン” と呼ぶのに相応しいのではないでしょうか。買ったのはコチラ ↓
ステイヤー 2015-04-30
売り上げランキング : 479
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公式サイト:タッチペンFine Point Pro Avance | スマホやオーディオの周辺機器ブランド STAYER
Amazonで買う場合、シルバーならPrime対応なのですぐ届きます。筆者はブラックを先に注文したのですが、後から注文したシルバーが先に届きました。ブラックは一週間経っても未だ発送すらされていません・・・
これまでのタッチペンは接地面積が反応の良し悪しに大きく関わってきましたが、このタイプは極細です。ペン自身に静電気を発生させることにより、この細さが実現できているようです。その代わり電池が必要となります(このペンなら単4電池)。同じタイプでも “単6電池” なるネットでしか買えないようなモノを使うペンもあるので注意して下さい。バッテリーを内蔵していてUSBから充電できるものもあります。ただし値段も上がります。金額的には今回買ったものが一番手ごろです。単4電池ならどこでも買えますし。
色々なタイプのタッチペンを紹介してきましたが、個人的にはこのタイプが手書きの本命に思えます。”極細”(1.9mm) と “感度の良さ” が決め手です。
ペン先を回転させることで感度の調整が可能です。筆者は常に最高感度で使用しています(感度を弱める必要性が分かりません)。保護フィルムも物ともしません。オートパワーオフ機能があるので電池の持ちも安心です。連続使用時間は公称値で10~12時間。電池が入ることで重さやバランスを気にする人もいるそうですが、個人的には気になりませんでした。むしろメリットの方が大きいと思います。
一画一画 “払う” 様に書いても “止める” 様に書いても問題無し。丁寧に書こうと思えば丁寧に書けるし、書きなぐっても大丈夫です。ただ丁寧に書こうとした場合、ペン先が硬いので “滑り過ぎる” ことがネックかもしれません。すぐ慣れるとは思いますが。その代わりゴムや繊維質のモノより耐久性に優れていると言えます(ペン先交換不要)。
文字を書く以外でも、ピンポイントでタッチしたり、スワイプによるスクロールや選択範囲の決定などスムーズに操作ができます。「文字は書きやすいけど、PC操作がしにくい」では、いちいち指やマウスを使うことになりますが、コレならペンを持ったまま全て完結できます。
まとめ
メインのペンとして「STAYER Inc. 極細タッチペン Fine Point Pro Avance シルバー ST-PTFVSV」、万が一電池が切れた時のために「導電性金属繊維タッチペン」をサブで持つのが良いと思いました。両方買っても5,000円未満。
使っている端末やアプリとの相性、使い方にも拠るので、「とりあえず安物のゴム製のペンから買い換えたい」なら比較的安価な「導電性繊維タッチペン」を、もうちょい高くても良いなら「ディスク型タッチペン」(←連打が必要なゲームなどには向きません)、自分にとって手書きの有用性が認められ、一本で済ませたいなら「自己静電式タッチペン」を使うのが良いかと思います。
文字ではなく絵を書くなら筆型の「Touch Wand」シリーズを比べてみるのも良いでしょう。
おまけ:おすすめの手書きメモアプリは?
色々試してみましたが、無料で済ませるなら「OneNote」です。
・OneNote – Microsoft ストアの Windows アプリ
・OneNote – Google Play の Android アプリ
Windows・Android両対応、OneDriveとの連携で端末を選ばず同じ環境で利用可能です。データ自体は独自形式。Android版だと端末内にデータを保存できないようです。Windows版なら「印刷」から仮想プリンターでJPEG画像やPDF形式にすることもできます。「クラウドを利用しない」とか「画像やPDFで出力したい」場合には不向きかもしれません(一応できますが手間)。
有料でも良いなら「MetaMoJi Note」をオススメします。とにかく「手書き」で「ノートをとる」なら性能は抜群です。
※無償版もありますが機能制限や広告の挿入があります。
公式サイト:MetaMoJi Note – iPad/iPhone、Android、Windows向け手書きノートアプリ
公式マニュアル:MetaMoJi Note マニュアル[Windows版](※記事中の画像引用元)
・MetaMoJi Note – Microsoft ストアの Windows アプリ
・MetaMoJi Note(手書きノートアプリ) – Google Play の Android アプリ
タブレットで手書きをする場合、「ペン先以外に手が画面に触れてしまい上手く書けない」という問題が生じやすいですが、その対策として「リストガード」機能があります。
罫線に添って細かい文字を書きたい場合など、一般的なアプリでは「その部分を2本指で拡大」してから書くことになり一手間かかりますし、ページ全体のバランスを見たり、画面の端から続きの文字を書くためにまた拡大・縮小やスクロールをしなければなりません。MetaMojiの場合「ディテールウィンドウ」という機能があり、ページ全体を見つつ文字を書くその部分だけ別枠で拡大できます。画面下部に表示されるので上述の「ペン先と手が同時に触れる」問題も回避できます。Windowsの場合タスクバーを下部ではなく左か上にしておくと更に誤動作を防ぐことができます。
他にもたくさんの機能がありますが、詳しくは公式サイト「MetaMoJi Noteでできること」をご覧下さい。