Ubuntu – 今さら12.04(Precise Pangolin)のインストール・初期設定・環境構築まとめ
The world’s most popular free OS | Ubuntu(公式サイト)
Homepage | Ubuntu Japanese Team(日本語公式サイト)
はじめに
この記事を書いている時点で最新版は13.10(Saucy Salamander)です。それがなんで今さら12.04の記事を書いているかと言えば、このバージョンを元にした派生ディストリビューションがあり、そのカスタマイズをするためにインストールしたからです。普段は本家UbuntuではなくLubuntuを使っています。
【2014年3月13日追記】
上述の派生ディストリビューションについての記事はこちら。
Joli OS – Chromium OS がダメならコレ使えばいいじゃん! ~インストールから設定方法までまとめ~
元々僕がLinuxに興味を持ち始めたのは本家Ubuntuです。2008年頃でしょうか。バージョンで言えば8.04(Hardy Heron)の頃。当初は(当時の)低スペックPC再活用として注目されていたはずですが、CompizやらUnityを導入した辺りから見栄えこそすれ、だんだんと重く感じるようになりました。今では軽量Linuxの座はLubuntu(関連記事)やPuppy Linux(関連記事)などに奪われてしまいました。WindowsXP機だと動作が厳しいかと思われます。
とは言えGUIによる見た目や操作性を考えれば、Linuxに馴染みが無なくても扱いやすい本家Ubuntuもまだまだ捨てたものではありません。また、今回取り上げる12.04というバージョンは長期サポート(LTS)版であり、2017年4月までセキュリティアップデートが対応します。それ故このバージョンを元にした派生ディストリビューションも多いのでしょう。
今回はインストールから初期設定、インストールしたアプリなどを紹介していきます。
作業の流れは以下の通りです。
- Ubuntuのイメージファイル(.iso)を入手
- UNetbootinでLiveUSBの作成(またはLiveCD)(過去記事参照)
- USBメモリ(CD)からLubuntuを起動
- 内蔵HDDにUubuntuをインストール
イメージファイルの入手 ~ インストール
Ubuntu Japanese Teamのココからダウンロードできます。
下へスクロールしていくと「Ubuntu 12.04.1 – 2017年4月までサポート」の下に「ubuntu-ja-12.04.1-desktop-i386.iso」というファイルがあるのでこれをダウンロードします。容量に余裕があるなら「12.04.2」でもOKです。僕は余計なモノは要らないので「12.04.1」にしました。
公式サイトにインストール方法が解説されているので参考にして下さい。
◆UbuntuTips/Install/InstallUbuntuPrecise – Ubuntu Japanese Wiki
以下、説明を補足します。
ダウンロードしたイメージファイルをImgBurnなどのライティングソフトでCDに書き込むか、UNetbootinでUSBメモリに書き込みます(過去記事参照)。
このCDまたはUSBメモリからPCを起動します。PCによって異なりますが、BIOS/UEFIの初期画面が表示されているうちに[F2]や[F8][F10][F12]などのファンクション・キーを押していると、ブート・デバイスを選択できます。
起動するとこの画面になります。
※画像は仮想マシン(VMware)のモノです。
初めてであれば今のPC環境での動作確認のため「インストールせずにUbuntuを試してみる」から起動しましょう。その後でもインストールは行えます。既に分かっている場合は「Ubuntuをインストール」でも構いません。
「インストールせずに~」から起動してみます。
このように画面が乱れてしまっている場合は、そのPCのグラフィックハードウェアとドライバが対応できていない可能性があります。
参考:UbuntuTips/Desktop/HowToUseUnity – Ubuntu Japanese Wiki
そのような場合は一旦ログアウトして「Ubuntu2D」でログインします。
- 「Ctr+Alt+Del」でログアウト
- 「ログイン」脇のUbuntuアイコンをクリック
- 「Ubuntu2D」を選択(上の画像)
- ログイン名に「ubuntu」、パスワードは入力せず「Enter」でログイン
キーボードや内蔵無線LAN、カメラなど一通り環境をテストしてみて下さい。デスクトップ上にある「Ubuntu 12.04 のインストール」からOSのインストールができます。
インストールの参考記事は上記公式サイトの他にコチラも参考になります。
◆Windows と Ubuntu のデュアルブート PC にするための手順 « Joichi のブログ / ジョウイチのブログ / Joichi-Blog / Joichi’s Blog
◆Ubuntu 12.04 のインストール – Kunihiko Kaneko
また、Uubntuには「Wubi」というWindowsからインストールするツールもあります。
参考:UbuntuTips/Install/WubiGuide – Ubuntu Japanese Wiki
あとあと他のLinuxをインストールしたり、パーティションを操作したりする予定が無ければ、この方法が一番カンタンですね。
初期設定・環境構築・インストールしたアプリなど
アプリのインストールは基本的に「Ubuntuソフトウェアセンター」から行えます。Chromeブラウザ(もしくはオープンソース版のChromiumブラウザ)などもここからインストールできます。
端末(ターミナル)からコマンドでアプリをインストールする場合は以下。
sudo apt-get install アプリ名 (←インストール) sudo apt-get remove アプリ名 (←アンインストール)
予めアプリ名が分かっている場合はコマンドからの方が早いですね.
以下は自分用の備忘録となりますが、ご参考までに。
日本語フォルダ名を英語名に変更
何かとコマンドから実行する機会が多いため、「ダウンロード」や「ピクチャ」など日本語フォルダ名だと不便なので変更。端末から以下のコマンドで。
env LANGUAGE=C LC_MESSAGES=C xdg-user-dirs-gtk-update
次の画面で左下の「Don’t ask me this again」にチェック。右下の「Update Names」をクリックすると英語名のまま継続できます。
ubuntu-restricted-extras
これをインストールすることで、MP3などのマルチメディアコーデック、MicrosoftのWeb用フォントやrarアーカイバー等をまとめてインストールできます。
GDebi パッケージインストーラー
.debファイルからインストールする際に使用します。標準では「Ubuntuソフトウェアセンター」が起動しますがそれだと遅いので。
Synapticパッケージマネージャ
以前のUbuntuで採用されていた標準のパッケージマネージャ。「Ubuntuソフトウェアセンター」より軽くて扱いやすいです。
iBus-Mozc
Google日本語入力のオープンソース版。人名・地名・顔文字など変換能力が優秀。標準のAnthyだと誤変換が多くなる。
Synapse
ショートカットキーで呼び出して、アプリランチャーやファイル検索が行えるアプリ。使い方などはコチラを参考にして下さい。
◆Ubuntuで使える素敵な検索アプリ -Synapse- | Ubuntu通信
ClipIt
コピペ支援、クリップボードの履歴を管理するアプリ。
xfce4-screenshooter(スクリーンショット)
スクリーンショット取得、キャプチャアプリ。画面全体かアクティブウィンドウか、取得までの時間など設定できます。
indicator-cpufreq
CPUクロックの確認・動作変更するツール。オーバークロックはできませんが、省エネ設定にしたりパフォーマンス重視設定にしたりできます。低スペックPCには欠かせません。使い方はコチラが参考になります。
◆『Ubuntu 12.04』でCPUの動作クロックを確認&変更: パソコン・FXなどに関する日記
Ubuntu Tweak
Ubuntu Tweak – Let’s rock with Ubuntu(公式サイト)
Ubuntuのカスタマイズアプリ。使い方はコチラの記事が参考になります。
◆Ubuntu Ubuntu Tweak その1 – Ubuntu Tweakをインストールする・概要タブの説明 – Ubuntu kledgeb
※その1~36まであります。
端末からインストールするには以下のコマンドで。リポジトリの追加が必要となります。
sudo add-apt-repository ppa:tualatrix/ppa sudo apt-get update sudo apt-get install ubuntu-tweak
lubuntu-desktop(他関連パッケージ)
ウチの低スペックなネットブックではやはり本家Ubuntuは重いので・・・ Lubuntuについてはコチラの記事で書きました。
Lubuntu – インストール直後に行う設定まとめ ~WindowsXPから乗り換えを検討中の方へ~
今回の場合は始めから日本語版Ubuntuを使っているので日本語環境は整っていますね。lubuntu-desktopをインストールした際に不必要なモノ(ゲームなど)もインストールされているので削除しましょう。
ちなみにゲーム類のアンインストールは以下のコマンドでまとめて削除できます。
sudo apt-get remove penguin*
以上で作業は終了です。
お疲れさまでしたm(_ _)m