Lubuntu – インストール直後に行う設定まとめ ~WindowsXPから乗り換えを検討中の方へ~

公開日:  最終更新日:2014/05/28

【2014年5月28日追記】
※ LTS(長期サポート)の扱いについて ※
当記事ではLubuntuのバージョンについては触れていませんが、本家Ubuntuと純正Lubuntu(公式サイトからインストールしたもの)ではLTSの扱いが異なるようです。例えば本家Ubuntuでは12.04はLTS(5年サポート)ですが、Lubuntuの12.04はLTSではありません。18ヶ月間のサポートとなります。

参考:Lubuntu 12.04 is now available | lubuntu

Unlike Ubuntu, Lubuntu 12.04 is not a LTS, this version will be supported for 18 months. However, a lot of work has been done to improve the stability of the system.

▼教えてくれた方▼

なんかいつもすいません・・・(´・ω・`)

以上を踏まえた上で記事をご覧ください↓


Lubuntuアイコン

■ Lubuntu
Lubuntu – Wikipedia
lubuntu | lightweight, fast, easier

はじめに ~WindowsXPから乗り換えを検討している方へ~

WindowsXPのサポート終了にともない、乗り換えを検討している人も多いのではないでしょうか?

XPから移行するということはすなわち、そのPCは低スペックということなのだと思います。サポート以外のスペック的な制限(CPU・メモリ)で言えばその場合、OS(Linuxディストリビューション)の選択肢は「Puppy Linux」が最有力、次いで「Tiny Core Linux」「Damn Small Linux」辺りになると思います。個人的には利用者も比較的多く、日本語情報も多いPuppyがオススメです。


【参考サイト】
■ Puppy Linux
Puppy Linux – Wikipedia
パピーリナックス 日本語版
パピーリナックス日本語フォーラム

■ Tiny Core Linux
Tiny Core Linux – Wikipedia
Tiny Core Linux公式ページ
Tiny Core Linux – JP

■ Damn Small Linux
Damn Small Linux – Wikipedia
Damn Small Linux公式サイト

上記サイト他、ライブCDの部屋などでも日本語化したLinuxディストリビューションが入手できます。


Puppyについてはこのブログでも取り上げていますので、よろしければ参考にして下さい。
Puppylinux | mogi2fruitsどっとねっと

CPU・メモリの負荷や容量などの軽快感を除いた場合のLubuntuの利点としては、

  • 見た目や操作感がWindowsに近い
  • ハードウェア認識率が高い(プリンタやモデムなど)
  • Windowsの代替アプリが豊富
  • 定期的なアップデート(セキュリティや性能面)

などが挙げられます。上で紹介した軽量LinuxはWindowsに比べるととっつきにくいかと思います。Linux自体使い慣れていないならばLubuntuから入るのが難易度も低くオススメです。入りやすさだけで言えば本家であるUbuntuが良いのですが、おそらくXP機では重く感じることでしょう。

■ Ubuntu
The world’s most popular free OS | Ubuntu(公式サイト)
Homepage | Ubuntu Japanese Team(日本語公式サイト)

LubuntuはUbuntuから派生したもので、カンタンに言えばUbuntuを軽量化したものです。
何かトラブルなどが起きた場合でも殆どの場合、Ubuntuでの対応方法が活かせます。Ubuntuは数あるLinuxの中でもユーザー数が非常に多く、ネットで検索すれば大抵の場合解決することができるでしょう。

今回はいつも僕が行っている日本語環境の構築他、初期設定などをまとめます。
インストール方法やここで取り上げる以外の細かな点についてはUbuntu Japanese Team他、ネットで検索して下さい。
ここでは簡単な説明に留めます。

簡単に説明すると、インストール方法は次のような流れになります。

  1. Lubuntu(もしくはUbuntu)のイメージファイル(.iso)を入手
  2. UNetbootinでLiveUSB(LiveCD)の作成(過去記事参照
  3. USBメモリ(CD)からLubuntuを起動
  4. 内蔵HDDにLubuntuをインストール

Windowsとのデュアルブート環境構築については、コチラの記事でも取り上げましたので、よろしければ参考にして下さい。
Linuxで遊ぼう♪【マルチブート環境構築】 – 例)USBメモリからPuppyとLubuntuをデュアルブートする方法

Linux関連記事はこちらです。
Linux | mogi2fruitsどっとねっと

インストール・日本語環境構築方法

Lubuntuを日本語環境で使う方法は以下の3通りです。

  • 日本語化されたUbuntu(公式)をLubuntuにする
  • 日本語化されたLubuntu(非公式)をインストールする
  • Lubuntu(公式)をインストールしてから日本語化する

日本語化されたUbuntuをLubuntuにする

日本語化されたUbuntuはUbuntu Japanese Teamで入手できます。UbuntuとLubuntuの一番の違いはデスクトップ環境にあります。LubuntuではLXDEが採用されています。やり方はGoogleで「Ubuntu LXDE インストール」と検索すればたくさん出てきます。

簡単に説明すると、Ubuntuでソフトのインストール・削除を行う際に使うSynapticでLXDE(もしくはlubuntu)を検索。インストール後ログアウトし再度ログインする際にデスクトップ環境をLXDEにすれば完了です。

このやり方が一番簡単で安心かもしれません。ですがLubuntuをメインにする前提ならば、Ubuntuでしか使わないソフトやシステム関連ファイルが含まれているので余計です。

日本語化されたLubuntu(非公式)をインストールする

Linuxを日本語化されている方はたくさんいらっしゃいます。「ライブCDの部屋」などが有名ですね。Lubuntuも含めUbuntuや派生ディストリビューションはココからダウンロードできます。

他にもありますが、日本語化する人によってアプリの取捨選択などある程度カスタマイズされていたりします。使用上特に問題は無いとは思いますので、あとは好みの問題です。

Lubuntu(公式)をインストールしてから日本語化する

個人的にはこの方法を一番良く使います。余計なアプリなども入っていないので非常にスッキリしています。それでも不必要なものがあれば「Synaptic」か「Lubuntuソフトウェアセンター」で削除すればいいでしょう。

やり方は次の「日本語環境構築他、インストール直後の設定」にまとめます。

日本語環境構築他、インストール直後の設定

Ubuntuの日本語環境構築については多くの方が解説されていますので、今さらここで詳しく書く必要もないのですが、自分用の備忘録として書いておきます。

Japanese Teamのパッケージリポジトリを追加

リポジトリの説明はこちらにお任せします。

リポジトリとは

簡単に言うとリポジトリを追加することで、インストールできるアプリが増えるということです。
GUIによる操作だとコチラで詳しく解説されていますね。

Ubuntu 13.10 その7 – 日本語環境の構築・Ubuntu Japanese Teamのリポジトリーを追加する – Ubuntu kledgeb

元々複数言語をサポートしているので細かなことを気にしなければそのままでも使えます。インストール時に日本語を選択していれば初回起動時から日本語メニューになっているはずです。

上記サイトにて解説済みですが、ターミナル(端末)から実行するなら以下のようになります。

wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/saucy.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list

最後の「saucy.list」という部分はUbuntuのバージョンによって異なります。前バージョンなら「precise.list」となります。Ubuntuのコードネームを確認しましょう。

ubuntu-restricted-extrasのインストール

上で紹介したサイトですがコチラが詳しいですね。

Ubuntu マルチメディアコーデック その1 – Ubuntu restricted extrasをインストールする – Ubuntu kledgeb

説明を引用させていただきます。

Ubuntu restricted extrasは配布に制限のあるパッケージ集です。

このパッケージをインストールすることで、MP3等様々なコーデックに対応させることができます。
またMicrosoftのWeb用フォントやrarアーカイバー等もインストールされます。

インストールされるコーデックは、多くのマルチメディアアプリケーションで共通して利用されます。

ターミナル(端末)からの実行は以下のようになります。

sudo apt-get install ubuntu-restricted-extras

ここまでで日本語環境構築は終了です。
以下では利便性の高いアプリのインストールや設定などを行っていきます。

「憩いの場」のパッケージリポジトリを追加

憩いの場

コチラはUbuntuやFedoraなどのLinuxネタ、フリーソフト紹介、使い方のサイトになります。
リポジトリの追加はターミナル(端末)からコマンドで次の通り。

sudo add-apt-repository ppa:ikoinoba/ppa
sudo apt-get update && sudo update-apt-xapian-index -u

日本語フォルダ名を英語名に変更

ターミナル(端末)からコマンドで、

env LANGUAGE=C LC_MESSAGES=C xdg-user-dirs-gtk-update

次の画面で左下の「Don’t ask me this again」にチェック。右下の「Update Names」をクリックすると、常時英語表記になります。
なぜこれを行うかというと、Linuxでは何かとターミナルから実行することが多いので、日本語表記では不便だからです。

OS共通で使用するフォルダ(シンボリックリンク)の作成

Windowsと共存で使う場合や、データ用のパーティションが他にある場合、「ドキュメント」や「ピクチャ」など別々にあっては不便です。

上記でLubuntuのフォルダ名を英語名にしているのでWindows側でも英語名にします。やり方は「ドキュメント」や「ピクチャ」内にある隠しファイル「desktop.ini」を削除するか中身の「LocalizedResourceName~」の部分をコメントアウトするか行ごと削除すれば完了です。

両OSで共通のフォルダを使うにはシンボリックリンクを使うのが簡単です。Windowsにある各データフォルダを元に、Lubuntu側でも同様に扱えるよう、Lubuntuのホームディレクトリ(./home/ユーザー名)にも表示させます。実態はWindows側になります。Lubuntu側のホームディレクトリにある各種フォルダを一旦削除しても構いません。

シンボリックリンクのコマンドは次の通りです。

$ ln -s リンク元のファイルorフォルダ リンクを置くフォルダ

僕はよく第一パーテションをデータ領域(ラベル:DATA)として使用しています。Lubuntuでは ./media/(ユーザー名)/(ラベル)にマウントされているので、次のようになります。

$ ln -s /media/(ユーザー名)/DATA/Documents /home/(ユーザー名)/Documents
$ ln -s /media/(ユーザー名)/DATA/Downloads /home/(ユーザー名)/Downloads
$ ln -s /media/(ユーザー名)/DATA/Music /home/(ユーザー名)/Music
$ ln -s /media/(ユーザー名)/DATA/Pictures /home/(ユーザー名)/Pictures
$ ln -s /media/(ユーザー名)/DATA/Videos /home/(ユーザー名)/Videos

YouTubeの文字化け対策

ターミナル(端末)から以下のコマンドで直せます。

sudo apt-get install fonts-arphic-uming
cd /usr/share/fonts/truetype/arphic
sudo cp ../takao-gothic/TakaoPGothic.ttf uming.ttc

Mozc(Google日本語入力のLinux版)のインストール

変換機能が優秀なので他のLinuxでもインストールできればした方が良いですね。
「Synaptic」でインストールできます。もしくはコマンドなら以下の通り。

sudo apt-get install ibus-mozc

反映されなければibusを再起動して下さい。

killall ibus-daemon
ibus-daemon  -d -x &

Mozcを使えるようにするには、デスクトップ画面左下のLubuntuアイコン(WindowsでいうところのWindousアイコン)でメニューを開き、設定 → キーボード・インプットメソッド で「iBusの設定」を開きます。
上部にある「インプットメソッド」から、 インプットメソッドの選択 → 日本語 → Mozc で追加します。
優先順位を一番上へ上げます。「上へ」「下へ」のボタンが無ければ他を削除しても大丈夫です。後からでも追加できます。

Lubuntu_Mozc設定01Lubuntu_Mozc設定02
Lubuntu_Mozc設定03

内蔵HDDの自動マウント(OS起動時)

Ubuntuでは自動でマウントしますが、Lubuntuではしません。もちろん認識はしています。
ファイルの同期などを行う場合は不便なので、これを修正します。

作業の流れは以下の通り。

  • アクセサリ → ディスク 起動
  • 該当のボリュームの歯車アイコン(設定)から「マウントオプションの編集」
  • 一番上の「自動マウントオプション」を「オフ」にする
  • 2行目の「マウントオプション」で「起動時にマウントする」をチェック
  • パスワードを求められるので入力して「OK」で終了

Lubuntu_ディスク01
Lubuntu_ディスク02
Lubuntu_ディスク03

その他、あると便利なアプリ

ほとんどは「Synapic」か「Lubuntu ソフトウェアセンター」からインストールできます。
ターミナル(端末)から行う場合は以下のようにします。

sudo apt-get install アプリ名

各アプリの詳細は割愛しますが、「Ubuntu アプリ名 インストール」などで検索すれば情報はたくさん出てきますので探してみて下さい。

Clipit(クリップボード管理)

コピー&ペーストが捗るアプリ。

OS起動時に自動起動したい場合はファイラー(PCManFM)で /usr/share/applications の中から clipit.desktop をコピーして、/home/(ユーザー名)/.config/autostart にペーストします。他のアプリでも同様です。

Chromeブラウザ(Chromiumブラウザ)

Lubuntuのバージョンによっては元から標準ブラウザになっていることもありますが、多くの場合Firefoxになっているはずです。
厳密には異なりますが、ChromeとChromiumの使用上の差はありません。

Synapse(アプリ・ファイル検索をショートカットで行えるアプリ)

いちいちメニューから探さなくても、コレを起動してアプリ名の一部でも入力すればすぐに起動できます。
ファイルを探すときも同様です。

xfce4-screenshooter(画面キャプチャ)

インストール後のアプリ名は「スクリーンショット」となります。
画面全体かアクティブウィンドウか、キャプチャするまでの遅延時間も設定できます。

7zip(圧縮・解凍)

多くの圧縮形式に対応しているので便利。Windowsでも使っています。

Gparted(パーティション管理)

Live起動時にはインストールされていましたが、Lubuntuのインストール時に削除されているので追加します。
パーティションの追加や削除、フォーマットなどができます。

GIMP(高機能画像編集)

これもWindowsでお世話になっているアプリ。写真の加工やロゴの作成などに使っています。

Ubuntu Tweak(Ubuntuカスタマイズ)

Ubuntu Tweak – Let’s rock with Ubuntu(公式サイト)
痒いところまで手が届くUbuntuカスタマイズアプリ。公式サイトからダウンロードして下さい。使い方もこちらで。
もしくはターミナル(端末)からならリポジトリを追加してインストールします。

sudo add-apt-repository ppa:tualatrix/ppa
sudo apt-get update
sudo apt-get install ubuntu-tweak

wine(Windowsアプリを起動させる)

どうしてもWindowsのアプリを使いたい場合はコレを使います。Windowsの実行ファイル(.exe)を起動させることができる・・・かもしれません。バージョンによってできたりできなかったりします。
結局は同等のLinux用アプリを使った方が早いと思います。

以上でLubuntuのインストール直後に行う設定と、アプリのインストールは終了です。
お疲れ様でしたm(_ _)m

[milliard]
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