CloudReadyならChromiumOSとUbuntuのデュアルブートも簡単だったって話

公開日:  最終更新日:2019/03/08

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Cloudready_Icon

まえがき

子供用にPC-DEPOでジャンクノートPCを買ってきました。7,000円。内蔵ハードディスク無し。OS無し。

モデル名:DELL Inspiron N5010
元のOS:Windows 7 Home Premium(64bit)
液晶:15.6インチ(1366×768)
CPU:Intel Core i5 460M 2.53GHz
Memory:4GB

WEB学習用なのでゲームとかインストールされても困る。ならば手持ちのSSDを入れてChromebook化しようとしたのが今回の話の始まり。Ubuntu(ここではXubuntu)とのデュアルブートは個人的好奇心でやってみただけ。

SSDへの換装は以下のサイトを参考にさせていただきましたm(_ _)m
参考:【ノートPC分解】DELL INSPIRON N5010/M5010【HDD取り出し】|俺の塩。の無駄ブログ

CloudReadyのインストール

公式サイト:Neverware

Google検索:CloudReady インストール – Google 検索

他の方が詳しく説明しているのでおまかせ。32bit版と64bit版がありますが、今回は64bit版を使いました。簡単に流れだけ書くと以下のようになります。

【手順】

1.USBメモリでライブ起動するインストールメディアを作る。
2.PCの起動時にUSBを指定して起動(F12キー押下)。
3.起動したCloudReadyから内蔵ディスクへクリーンインストール。

【注意点】

手順1のUSBメモリ(インストールメディア)の作成には「cloudready-usb-maker.exe」という公式ツールがあるのですが、ウチの環境では時間がかかりすぎたので、Chrome拡張の「Chromebook リカバリ ユーティリティ – Chrome ウェブストア」を使いました。リカバリメディアの作成でダウンロードしたCloudReadyのイメージ(今回は「cloudready-free-61.3.18-64-bit.bin」を使用)を指定するだけです。リカバリユーティリティでUSBメモリの初期化もできます。
(※ChromiumOSは特殊なパーティション構成をしているので初期化に手間がかかります。Windowsでは特に。)

CloudReadyを起動したら無線WiFiやキーボードなど正常に動作しているか一通りチェックしておきましょう。当たり前ですが、クリーンインストールすると内蔵ディスクの中身は消えます。Windowsとの共存は可能なのでインストール時の選択を間違えないで下さい。

Ubuntu(Xubuntu)のインストール

今回はXubuntuをインストールしています。Ubuntuでも手順は一緒です。

chromebook ubuntu インストール」などで検索するとよく出てくるのが「crouton」とか「GalliumOS(chrubuntu)」ですが、今回はそれらを使わず、普通に純正Xubuntuをインストールします。結果的にできたので。

「crouton」については過去記事でも試しているのでよろしければ参考に↓
過去記事:Chromium OS に Crouton で Ubuntu をインストールする方法(Chromebookではなく)

手順は以下のようになります。

【手順】

1.Xubuntuの公式サイトからOSイメージをダウンロードする。
2.USBメモリ(インストールメディア)を作成し、ライブ起動する。
3.Xubuntuをインストールするパーティションを作成。
4.対象のパーティションにXubuntuをインストールする。

【注意点】

今回使用したOSイメージは「xubuntu-16.04.3-desktop-amd64.iso」となります。

ライブ起動のXubuntuから「Gparted」を起動したところです(↓)。パーティションが細分化されているのが分かります。

CloudReady_Xubuntu_Gparted01

Xubuntuをインストールするには、一番後ろにあるパーティション(上の画像ではsda16)を縮小し、新たにインストール用のパーティションを作る必要があります。元のパーティションの順番を弄るとCloudReadyが起動できなくなるので要注意です。ここでは次のような構成にしました。

CloudReady_Xubuntu_Gparted02

sda16を縮小し、新たにsda28をext4で約64GB、sda29をlinux-swapで約2GBを作成しました。ChromiumOS側でswapを有効化するにあたり、Googleは2GB以内を推奨しているらしいです。結局使用していませんが、、、

参考:CloudReadyのインストールと設定 | E.i.Z

CloudReady_Xubuntu_installer03

「インストールの種類」は「それ以外」を選択し、「ブートローダーをインストールするデバイス」を「dev/sda」とします。こうすることでPC起動時にGRUB2が起動するようになります。ブートローダーをXubuntuをインストールしたパーティション(ここではsda28)にすると、GRUB2は起動せず普通にCloudReadyが起動してしまうのでここも注意です。それでも「Super Grub2 Disk」などで外部メディアから起動することもできますが手間です。敢えてそうするという手もありますが。

参考:Super Grub2 Disk

GRUB2をインストールする際に、os-properという機能が他のOSを探してくれますので、ここでCloudReadyのブート項目が追加されます。ただし項目名は「CloudReady」とか「ChromiumOS」とか分かりやすい名前ではありません(後述)。

GRUB2からCloudReadyを起動するには

以下はXubuntu上から「Grub Customizer」を起動した画面となります。GRUB2のブートメニュー画面に置き換えてご覧ください(スクリーンショットが撮れないので)。

CloudReady_Xubuntu_GrubCustomizer01

CloudReadyに該当するメニューエントリーは「unknown Linux distribution (on /dev/sda18)」と「unknown Linux distribution (on /dev/sda20)」となっています。実際にCloudReadyが起動できるのはsda18の方だけです。sda20の方はエラーメッセージの後ブート画面になるのですが、それ以上進めなくなります(Ctrl+Alt+F2でコンソール画面にはいけます)。


【2019年3月8日追記】

久しぶりにCloudReadyをインストールしたら「sda18」でも「sda20」でも起動しました。バージョンやPC環境に寄るのかもしれません。


中身を見るとそれぞれ以下のような記述になっていました。詳しくないので筆者にはさっぱり分かりません、、、

起動できる方を「CloudReady」など分かりやすい名前にしておけば良いでしょう。Xubuntuの方は「Ubuntu」を選択すれば普通に起動できます。

CloudReady、XubuntuのインストールからOSのブートまでの流れは以上となります。

おまけ:OS間のファイルのやり取りはどうなるのか?

【結論】
USBメモリなどの外部メディア、またはGoogleドライブを利用しましょう。

【理由】
CloudReady上の「ファイル」アプリからは他のパーティションは見ることすらできません。詳しい方ならコンソールからマウントできるかもしれませんが。

Xubuntu上ではCloudReadyのパーティション(ここではsda16。ラベル名は「H-STATE」)をマウントできるのですが直接中のファイルを見ることはできないようです。アカウント毎のファイル(群)がイメージファイルとして保存されているのでしょうか、、、

おまけ:Puppy Linux の Grub4Dos では起動できる?

【結論】
できませんでした。Linuxとしては認識しているようです。「menu.lst」の中身は以下のようになっていました。

GRUB2の記述を参考にうまく書き換えれば起動できるかもしれません。ちなみに「Windows」の項目はWindowsがインストールされていなくてもデフォルトで記述されています。あればあったで先頭パーティションから起動を試みるので保険にはなるでしょう。

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by カエレバ
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