古いタブレットを電子辞書化しておふくろにプレゼントする話 – Androidの設定とインストールしたアプリ
うちの母は言葉の意味や、病気・薬についてよく調べるですが、そのたび家にある古い辞書や「家庭の医学」なんかで調べたりするんですね。でもいつ購入したかも覚えていないくらいの代物なので、情報は当然古いです。
言葉の意味はそんなしょっちゅう変わることもないでしょうけど、医学はやっぱり新しい情報でなければならないと思うわけです。「昔の常識が今の非常識」なんてことはよくあります。
また、テレビのニュースで見かける現代用語なんてのは昔の辞書に載っていないのも当然。
で、辞書や百科事典とか個別で買うのも面倒だし、それらがまとめて入ってる電子辞書でも買ってやろうかと家電量販店に行ったら、これがまた高いんですよ。種類もたくさんあって社会人向けやら高校生向けやら、形もスマホみたいなものやらノートPCみたいなものやら・・・
参考:Amazon.co.jp ベストセラー: 電子辞書本体
知り合いの店員が、電子辞書の価格は内蔵辞書の種類や数に応じて決まると教えてくれました。なるほど。
ウチの母ももう年だしあまり複雑過ぎても使いにくいだろうし、画面や文字も大きい方が見やすいだろうし、情報は常に新しいものがいいし・・・
などと考えているうち「そういえば家にタブレットがあった」ことを思い出し、「じゃ、それを電子辞書化しちゃえばいいじゃん!」と思ったわけです。無料のアプリはたくさんあるし、ネットに繋がるから常に情報は最新だし、何より”タダ“だし!
てことで今回は古いタブレット(Android)を電子辞書として復活させるためのアプリや設定をまとめたいと思います。参考になれば幸いですm(_ _)m
今回使用しているタブレットはこちら ▼ (生産終了)
スペックはこんな感じ ▼
・OS:Android 3.1 → 3.2 → 4.0.3(release5a)
・CPU:1GHz(デュアルコア)
・メモリ1GB
・画面サイズ・解像度:9.4型 WXGA(1280×800)
電子辞書として使うには十分です。
ちなみにこの端末をroot化して遊んでる記事はこちらです ▼
完成図
とりあえず先に完成図を。こんな感じに仕上がりました ▼(※ Sony Tablet S のスクリーンショット)
以下、今回の電子辞書化における設定のポイント、アプリを紹介します。
タブレットの設定
うちの母も含み、年配の方一般的なイメージとしては、「老眼」であるとか「ITデバイスに不慣れ」などが考えらます。
・文字は大きく
・アプリアイコンはタップしやすい大きさで
・操作はできるだけ簡潔に(音声アシストもあればな良し)
以上を踏まえて設定していきます。
フォント
字が小さいと見えませんわな。
自分の感覚では、使っていて何か不便があればなんとか解決したいと考えるものですが、うちの母なら多分そうはしないでしょう。「何これ、使いにくい」で終わりです。せっかくの計画が全て水の泡です。
設定をもう一つ。
コレも忘れずに。
スリープするまでの時間
設定 → ディスプレイ → スリープ → 5分 or 10分
バッテリーを心配して15秒とか30秒とかにしちゃいけません。そんなに操作が素早くできるとは思えないからです。5分か10分が適当でしょう。
ちなみにこの機種には「常時点灯」がありません。設定の「開発者向けオプション」から「スリープモードにしない(充電時)」は設定できます。
音
物理ボタンであれば押したことが感触で分かりますが、静電式タッチパネル(タッチパネル:静電容量方式 – Wikipedia)では押した感覚がありません。スペックの低い古いタブレットなら反応が悪い場合もあり、無意味に画面を強く押したりしかねません。なのでタッチ操作音はONにしておきましょう。
そうそう、ボリュームは最大でね。
セキュリティ
勝手にロック画面になったらもう復帰できないでしょう、たぶん。思い切ってここは「なし」にします。
アカウント・同期
今回は自分のGoogleアカウントで設定を行いました。同期しちゃうとメールが来たり、検索履歴・結果がバレる(?)ので全部OFFにしましょう。
バックグラウンドでの自動同期はバッテリーに優しくありませんし。
電子辞書化のおすすめアプリ
電子辞書っぽい外観にするためのホームアプリや、辞書アプリ、生活を便利にするアプリたちなど。
スクエアホーム.タブレット (ランチャー)
ホームアプリは色々あれど、アイコンの大きさが変えられるものとなると数は絞られます。アイコンが大きくないと電子辞書っぽくなりません。多くのホームアプリはアイコンスペースの大きさは変えられますが、アイコンそのものの大きさを変えることはできません。
となると、Windows8 移行に採用されている「Modern UI(旧:Metro UI)」や Windows Phone のようなスタイルが最適かと思います。いくつか候補はありましたが、無料で使いやすいのがこの「スクエアホーム」でした。
テーマは無料でダウンロードできます。今回はナチュラルで目に優しそうな「木テーマ」にしました。
Windows8や8.1を使っている方なら馴染みやすいと思います。アイコンを置くスペースは「1×1」や「2×2」などの正方形でも、「1×4」や「4×2」などの長方形でも設定できます(アイコン自体は正方形)。枠の大きさに合わせてアイコンやウィジェットの大きさもフィットさせることができるので、見た目のカスタマイズもしやすいのが良いですね。
Yahoo!辞書
posted by: AndroidHTML v2.3
総合辞書アプリ。どちらかと言うと現代用語や百科事典的な使い方がメインかと思います。やっているコトはブラウザで「コトバンク」などWEBサービスを見ているだけ。複数の情報元候補があれば選択できます。ほぼ何かしらでヒットしてくれるのはありがたいのだけれど、広告が多いのが難点。
Weblio辞書 国語辞典・百科事典・類語辞典・古語辞典
上記「Yahoo!辞書」より表示がシンプルで、複数の情報元を一画面で表示してくれます。広告も画面下部に一つだけ。「設定」からフォントサイズが変更でき、また「終了」ボタンがあるのも親切。今回の目的に適ってます。
常用漢字筆順辞典 FREE
posted by: AndroidHTML v2.3
読みが分かっていれば上記辞書で調べられますが、問題は”読めない漢字”です。やはり手書き認識は必要でしょう。
このアプリは本来筆順を調べるものですが、音読み・訓読みも分かるので簡易漢和辞典として使うこともできます。余計な情報が出てこないところも良いです。
横画面だと筆順の表示が切れてしまうので、画面回転制御系のアプリ(画面 回転 制御 – Google Play の Android アプリ)で強制的に縦画面にした方が良いでしょう。
Weblio 英和/和英辞典・翻訳
英和・和訳、英語の類似語を調べるなら上の「英和辞典(無料) Weblio英語辞書アプリ・和英辞書」を、単に翻訳だけしたければ下の「翻訳アプリ 無料Weblio英語翻訳」を使います。どちらも結果を音声で聞けます。
Google 翻訳
英語も含む90言語に対応。音声入力はもちろん、画像内のテキストも翻訳可。「共有」からアプリを起動できるので、例えばブラウザで海外サイトを見ているときでも、単語や文章を 選択 → 共有 から翻訳することもできます。
Yahoo!家庭の医学
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無料で使える「家庭の医学」アプリだとコレでしょう。他にもあるのですがアプリ内課金があったりして、勝手に課金してしまわないか不安です。
体の部位から調べるのがデフォルトですが、キーワードから検索することもできます。ただ入力窓を出すためには、
メニュー → キーワード検索 → 入力
とする必要があり、ちょっと手間です。なによりこの機種だと「メニュー」ボタンが分かりにくいのです。トップ画面上部にでも「入力窓」を表示してくれれば良いのですが・・・
お薬と病気の百科事典
初めからキーワード検索するのであればこちらのアプリの方が使いやすいですね。病名か薬の名前から検索できます。
市販の薬にも対応していて、製品名・製薬会社・医薬品分類・成分・分量・主な作用と効果・用法・容量など説明書に記載されているコトはほぼ分かります。「あれ?1回で何錠飲むんだっけ?」といった場合にも便利です。
クックパッド
レシピ検索の代表格ですが、実は地域の特売情報を通知してくれる機能もあります。
設定・その他 → 特売情報のお店の追加・編集
から、郵便番号やキーワード、現在地などで設定しておけば、チラシの特売情報を通知で受け取ることができます。内容を見るときはホーム画面の「特売情報」から。「今日の夕飯何にしよう?」→「あ、豚肉が安いじゃない!」→「豚肉を使って何を作ろうかな?」といった一連の作業がアプリ内で完結できます。
楽天レシピ
「クックパッド」でも十分ですが、何かと有料会員を勧められるので。レシピを見るだけならこちらの方が軽いかと思います。お好みですね。
TポイントxShufoo!
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自宅で新聞をとっていない家庭でもチラシが見れます。「シュフー」のサービスを利用しています。
公式サイト:チラシ・広告・キャンペーン・クーポン情報満載|シュフー Shufoo! あの店の情報も掲載中
シュフーの公式アプリ(シュフー:チラシ/クーポンで節約!主婦の買い物にお得で便利)もあるのですが、Tポイントを利用しているならこの「TポイントxShufoo!」を使った方がよりお得です。対応チラシを閲覧することでTポイントが貯まります。
また、公式アプリではタブレットに最適化されていませんが、「TポイントxShufoo!」ではタブレットでも表示が崩れません。
手帳の付録
その名の通り、手帳に付いてるアレです。
年齢早見表・度量衡換算表・郵便料金・日本の祝日一覧などなど、使える機能は盛りだくさんです。僕は広告無しの有料版(手帳の付録+:100円)を買いました。生活のちょっとしたことを調べるのに便利です。
radiko.jp for Android
インターネットで民法ラジオが聞けます。ながら作業に良いでしょう。
受信を良くするためにアンテナをあっちこっち向けたり、本体を叩いたり(?)する必要はもうありません(今どきやらないか)。
NHKネットラジオ らじる★らじる
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上記「radiko」ではNHKが聞けません。コレなら「NHK第一」「NHK第二」「NHK-FM」を聞くことができます。うちの母にはこちらの方が合っているかな? 学生さんなんか「基礎英語」を聞くのにいいかもしれませんね。
Yahoo!音声アシスト
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タブレットの操作が分からなければ音声で使えばいいじゃない! てことで、補助的にインストールしておきました。今日の天気、ニュース、ルート案内、アラームのセット、アプリの起動などができます。聞き取りがうまくいかない時もありますが。
ちなみにしりとりをすることもできます ▼
負けました。
あとがき
これで市販の電子辞書にも負けない機能は揃ったでしょう。Androidなので後からアプリを追加するのも容易ですし。使い道の無かった古いタブレットが再活用できたので、それが何よりだと思います。モノは大事にしないとね。
あとは母が使いこなしてくれることを願うばかりです・・・( ̄人 ̄)