書評:ソーシャルもうええねん(著:村上福之)

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タイトルで大分釣ってますが読み物としては楽しめました。
元々が紙の書籍なのかな? これがもしKindle版のみでこの価格であればちょっと高い印象を受けますが。
あ、今見たら僕が買ったときより値下がってる・・・( 800円 → 640円 )

著者のブログに加筆を加えたものが本書となりますので、ブログを読まれている方には楽しみが半減するような気がします。ファンなら加筆部分を楽しみましょう。

本書は全4章からなりますが、タイトルにあるソーシャルに関しては第1章のみ。「富士そばなう」は哀愁感があって好きですね(笑)

SNSのフォロワーが金で買えるだの、ソシャゲはオッサンが課金することによって成り立っているだのってところは知っている人にとっては物足りないでしょう。

第2章からの方が読み応えがありますね。

IT・WEB業界で生きてきた著者ならではの切り口によるWEBサービス批評、そしてこれまでの苦労がにじみ出る仕事観・人生観がよく表現されていると思います。特にプログラマーなど同じような職種の方なら大いに共感できるのではないでしょうか。僕は全く畑違いですが著者の仕事観やある種の “悟り” に関しては大変参考になりました。

ビジネスにおける技術的な部分に関しては「上を納得させるには動いているモノを見せる」とか「スキルを修得するなら金を払うより『もらう』方が良い」とか「円滑なプロジェクトの進行には顔合わせが必要」など。納得できる内容でした。IT・WEB業界でなくても十分応用の効く技術だと感じます。

ある意味著者の半生記とも言える内容です。読書の効用として「自分が経験したことの無い経験を、本(作者)を通して疑似体験し、それを自分の糧にすることができる」という点が挙げられます。著者のような経験はなかなか経験できるものではないでしょう。そういった意味では、普段の自分とは違う視点が得られる良い機会かもしれません。

文章自体もユーモラスな表現が豊富で読みやすいですね。自虐ネタが多い気もしますが・・・(笑)

[milliard]
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