書評 : 金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?(著:堀江 貴文)

公開日:  最終更新日:2014/02/10

Kindle版 762円!安いっ!
「新刊出たからか?」と思ったら過去作品のKindle版はみんな安売りしてた・・・

実は著者の作品を読むのはコレが初めてだったりする。
livedoor時代の本はなんか「金儲け本」みたいなタイトルでどうにも読む気になれなかったからだ。

この本は仮釈放時に出版されたものである。
内容としては獄中で考えたビジネスアイデア、著者の有料メルマガ内で読者から寄せられた質問に答えるQ&A、著者に縁のある方々による堀江貴文論(?)である。

読む前の著者の人物像としては、ほぼマスコミで描かれている通りである。だが別段嫌いなわけではなかった。
時代の寵児と言われていたぐらいだから経営者として一目置いていたぐらいだ。

で、多くの人に言われている通り、彼を一言で言うと「合理主義者」である。
Q&Aを見ているとよく分かるのだけど、質問に対する回答が非常にシンプル。それでいて合理的判断に基づいている。
見ようによっては「冷たい」と見る人もいるのだろうが、そもそも悩み相談なんて相談する前から答えは出ているのだ。ただ信頼できる人に背中を押してもらいたいだけだ。優しさなど必要ない。それは判断材料ではない。
むしろバッサリ切っていく回答には気持ち良ささえ感じる。

獄中からのアイデアも秀逸である。ホントに獄中で考えたのかと思うくらい。それだけ当時と環境が変わっていないのかもしれない。それとも彼が先を行っているのか。
アイデアを思いつく人の中には、それを自分だけの秘密にしたがる人もいるだろうが、それを彼は惜しみもなく出す。アイデアを思いついただけでは無価値であると知っているからであろう。自身が獄中にいるからできないって理由もあるかもしれない。
いずれにせよ彼にとってはアイデアなどいくらでも出てくるのだからもったいぶる必要もない。
共通するのは「こんなことやったら面白いんじゃないか?」って発想だ。
やはり自分がユーザーとしても、サービス提供者としても楽しもうとしているのが分かる。
発想はそのようにして生まれるべきなのだとあらためて思う。

他の作品はまだ読んではいないが、本作は著者の人物像を計るには十分な作品である。
決してテレビでマスコミが書き立てるような「拝金主義者」ではないことが分かるだろう。
今読んでいる途中ではあるが最新作の「ゼロ」も期待できそうだ。

[milliard]
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