書評:自分のアタマで考えよう(著:ちきりん)

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自分のアタマで考えよう(著:ちきりん)

そんじゃーね」のちきりんさんの本。本書が初の書き下ろしだったんですね。

以前にも書評書きました。当時ブログ始めたばかりだったので参考にさせていただきました。思い返せば迂闊にもTwitterでメンション付きでツイートしたばっかりに無料サーバーが落ちたんだった・・・

書評:「Chikirinの日記」の育て方 [Kindle版] (著:ちきりん)

今回(といっても本書の方が先に出版されている)は思考法について。普段のブログネタがどのように生まれてくるのか、その思考過程を垣間見ることができます。

著者が言いたいことはタイトルである「自分のアタマで考えよう」に要約されているわけですが、本書では「自分のアタマで考える」ことの意味、知識と思考の違い、データの見方、思考の活かし方について身近な例を挙げて書かれています。

ビジネス書で言えばロジカルシンキングや統計学(データ解析)の分類になると思いますが、印象としてはビジネス書とエッセイの中間のような気がします。ビジネスで活かしたいと考えているならば、それに特化したビジネス書を読んだ方が良いかもしれません。今の自分の役職や仕事内容に近い事例が挙げられている本ならば、なおさら理解も早いでしょう。入門書としては良いかもしれません。

著者がブロガーであることを考えると、ブロガーにとっての”ネタ探し”にも役立つかもしれません。世間一般の考え方とは異なる(加えて面白い)見解を見せれば、それは注目に値します。いずれにせよニュースで報道される端的な説明を鵜呑みにせず「自分のアタマで考える」ことは大事ですし、全く疑わないのも危険です。

本書の中盤以降に思考法について書かれています。フレームワークに当てはめることで”思考の幅を広げる”ことができます。「自分だけのオリジナルの思考なんてものは無く、実は自分がこれまで経験して得たたくさんの”他者の思考”に影響を受けて”自分の思考”ができあがる」ものだと漠然と考えていましたが、改めて考えてみれば確かにそのような仕組みになっているなと思います。このフレームワークが著者のオリジナルのものかどうかは分かりませんが、図式化されていると途端に分かりやすくなりますね。

学校の勉強などと違い、現実社会においては”答え”が用意されているわけではありません。「誰かに聞いたら答えを教えてくれる」わけではないですし、「聞いたら必ず教えてくれる」わけでもありません。著者の最近のエントリーにもありましたね。

アドバイスを消費する人たち – Chikirinの日記

著者が好きか嫌いかはともかく、言っていることは正にその通りです。そのために「自分のアタマで考える」力が必要。知っている人にとっては当然のこと。全うな社会人なら常識(と信じたい)。

従ってこの本は「自分のアタマで考えられないし、ニュースなど他人から得た情報を疑いもしない人」にこそお勧めするべきなのですが、果たしてそのような人が手に取るかどうか・・・

自分で読むのももちろですが、むしろ学生~新社会人の方や普段テレビでしか情報を得ていない方に「お勧めするための本」かもしれませんね。

自分のアタマで考えよう[Kindle版]

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